週末です。
今回の「北中日記」は、いつもと少し趣向を変えてお届けします。色鮮やかな写真はありません。あえて「文字だけ」で、心に残ったある瞬間の情景を描いてみたいと思います。
それは、4月10日に行われた2年生の学年集会での出来事でした。 校長先生が生徒たちに向けて自己紹介をしていたときのことです。
「私のことで、何か知りたいことはありますか?」
校長先生の問いかけに、間髪入れず一人の生徒から「何歳ですか?」と元気な質問が飛びました。校長先生は少しニヤリと微笑んで、こう答えました。
「57歳なんです。ちょうど3の倍数ですね。」
そのときです。最前列に座っていた一人の女子生徒が、周囲に聞こえるか聞こえないかという小さな声で、ポツリとこうつぶやいたのです。
「グロタンディーク素数ですね」
皆さんは、この言葉をご存じでしょうか。もし時間が許されるのなら、ぜひ一度調べてみてください。
校長先生は、数学を専門とする、いわば「数学を生業(なりわい)にしてきた」一人。その一瞬のつぶやきを、聞き逃すはずがありませんでした。残念ながら集会中に深く掘り下げることはできませんでしたが、校長先生は後にこう語っています。
「グロタンディーク素数という言葉で生徒とつながれたのは、長い教師生活でも初めてのこと。本当に嬉しかったです」
何気ない会話の中に潜む、キラリと光る知的好奇心。そんな素敵な出会いが、学校にはあふれています。 「言葉」で響き合える人間関係って、とても素敵ですね。
一週間、生徒も家族も先生も、大人も子供もよく頑張りました。 それでは皆様、すてきな週末をお過ごしください。